今年は米不足で新米への注目度が高まっていますね。品薄や価格高騰の懸念もありますが慌てて購入する必要はありません。
米農家の家系で育った私の周りのほとんどが米生産者。ここでは秋田県産のあきたこまちを中心に農家直伝の新米の選び方や裏情報をお届けします!
あきたこまち以外の新米購入にも共通する内容になっていますのでぜひチェックしてみてください。
新米あきたこまちの収穫時期と出荷時期につて知ろう
一般的に日本のお米の収穫時期は9月から10月にかけて行われますが地域や品種によって異なります。
たとえば北海道や東北地方では9月下旬から10月下旬、関東地方では9月下旬から10月中旬が主な収穫時期。
新米の秋田県産あきたこまちの収穫時期は一般的に9月から10月。
秋田県では9月中旬から下旬にかけて収穫が始まり10月上旬まで続くことが多いです。この時期は稲が成熟し最適な状態で収穫されるため品質の高い新米になります。
出荷時期は収穫後すぐに精米され9月中旬から下旬にかけて市場に出回ることが一般的。
2024年の新米秋田県産あきたこまちは9月から10月にかけて収穫されその後すぐに市場に出回ることが期待されます。
焦らないで! 新米購入を慎重に選ぶ理由とは
米不足を心配して慌てて新米を買っても必ずしも最高の味が楽しめるとは限りません。
出始めの新米が最高の品質でない理由は小売店が販売を急ぐためです。
とくに今年は米不足で価格も高騰していますよね。
小売店が契約農家に早めの収穫を依頼することがあります。
出始めの新米は必ずしも最高の味ではないというのが農家の本音。
早めに刈った田んぼの米は品質不足の可能性も。
新米購入のベストタイミングとは
米袋に書いてある収穫時期と精米時期はお米の新鮮さと美味しさを知る大切な指標。
精米時期とは玄米を白米にした日のこと。精米後、お米は徐々に鮮度が落ちていきます。
一般的に精米後1ヶ月以内に食べることをおすすめ。特に今年は秋でも気温が高いためお米の劣化が早まっています。精米済みのお米はなるべく早く食べ切ることをおすすめします。
購入時に米袋に書いている精米時期をチェック!
新米は収穫直後の秋から年末までの間に買うのがベスト。できるだけ新しい精米時期のお米を選びましょう。
精米済みのお米を大量に買い込んでも時間とともに味が落ちてしまいます
産地や品種で味が変わる!おいしいあきたこまちの選び方
お米を選ぶとき「あきたこまち」ならどれも同じだと思っていませんか。
「あきたこまち」でも産地によって品質が異なります。この違いを明確に示しているのが食味ランキングの評価
令和6年度産の秋田県内のあきたこまちは県南産が特Aランクを獲得!
特A獲得のあきたこまち!産地で品質が違う理由
こだわりたい方は秋田県南エリアで生産された米がおすすめ。
秋田県南エリアは仙北市・大仙市・美郷町・横手市・湯沢市・羽後町・東成瀬村。
秋田県南はお米作りにぴったりの環境。冷たい空気と昼と夜の温度差がお米をとっても甘くて粘り気のあるものにしてくれます。
それに米代川や雄物川の栄養たっぷりの水がおいしいお米を育ててくれるんです。
さらに土も特別。秋田県南部の土はとても肥えていてお米作りにぴったり。
日照時間、水、土などいろんな理由が重なって秋田県南のお米は特Aという最高の評価をもらっています。
「あきたこまち」はずっと人気ですが秋田の新しお米「サキホコレ」も2年連続で特Aを獲得!
暑さに強いお米で気候が変わってもおいしく育ちます。
サキホコレが気になる方はこちらをご覧ください
スーパー・米専門店・産直でお米を購入する際の注意点
お米選びはお店によって気をつけるポイントがあります。
スーパー、米専門店、直売所それぞれの注意点をまとめてみました。
スーパーでの購入ポイント
米専門店での購入ポイント
産直での購入ポイント
これらのポイントを意識してお米を選ぶことをおすすめ!
新米の手頃な価格に注意!お得の裏側
安いお米には理由があります。
古米やブレンド米は新米や1種類のお米に比べて品質や新鮮さが落ちるため安く売られています。
お米の値段が高いのか安いのかわからない方は「米の相場価格」を目安にしましょう(品質、産地、収穫時期により変動)
相場を知ればある程度、判断できるはず。農林水産省令和5年産米の相対取引価格(令和6年8月)でチェックしてみてください。
お米の鮮度を保つ温暖化対策も含めた保管方法
気候変動の影響で今はお米の保存がとても大切なんです。
最適な保存方法をいくつか紹介します
これらの方法でお米を長く新鮮に保つことができます。ぜひ試してみてください。
あきたこまちをふっくら美味しく炊くコツ
あきたこまちの新米を美味しく炊くための手順を米生産農家のお母さんたちに聞きました!
- Step①軽量
お米1合(150g)を正確に測る。
- Step②洗米
お米をボウルに移し、ひたひたの水を注ぐ。軟水のミネラルウォーターが理想的。手で優しく3回ほどかき混ぜ水を捨てる。力を入れず約30秒間全体を均等に洗う。
- Step③すすぎ
水をひたひた程度に入れ軽くかき混ぜて水を捨てる作業を3回繰り返す。すすぎ後はザルでしっかりと水を切る。濁りが残っていてもお米の旨味成分なので透明になるまで洗う必要はありません。
- Step④浸水
夏は30〜45分、冬は45〜60分浸水させることが重要。この時間でお米がしっかりと水分を吸収します。
- Step⑤炊飯
浸水が完了したら炊飯器にセットし炊飯を開始。炊き上がったらすぐに蓋を開けて余分な蒸気を逃し優しくほぐす。
- Step⑥蒸らし
炊き上がった後は10〜15分蒸らす。この時間でご飯粒の水分が均一になります。
農家直伝!さらにあきたこまちを美味しく炊くコツ
お水を多めに入れ、やさしく扱うことで「あきたこまち」の新米を美味しく炊き上げることができます!
あきたこまちに合う人気レシピ
あきたこまちに合うおかずも聞いてきましたので紹介します!
あきたこまちは甘みともちもち食感が特徴。炊き上がりの香りが良く粒がしっかりしているのに口当たりが柔らかいという魅力があります。
冷めても美味しさが持続するのでお弁当やおにぎりに最適なお米なんです。
曲げわっぱ弁当箱は通気性も保温性もバッチリ!興味のある方は記事はこちらをご覧ください。
あきたこまちがパンになりました!
秋田県の人気のお米「あきたこまち」を使った「米粉パン」が新登場。
グルテンフリーだから小麦アレルギーの方も安心して楽しめます。
しっとりふわふわの食感とお米本来の優しい甘みが特徴。
はカリッと中はもっちり。
あきたこまち100%の特別な米粉と白神山地の天然酵母をブレンド。お米の美味しさと栄養をしっかり閉じ込めているので健康を気にする方からも大好評。
米の高騰価格が落ち着くまで米粉パンとお米を組み合わせると米の消費量を抑えながらも満足感のある食事を楽しめます。
さいごに
お米の品種や価格だけでなく産地や値段の背景を理解することで新たな視点でお米を選べるようになりますね。
農家直伝の選び方や炊き方のコツをぜひ参考にしてみてください。