セクハラを受けたとき「やめてください」と言いたいのに…なかなか言えないものですよね。職場の雰囲気が悪くなったり相手との関係が壊れたりするのが心配だと思います。
この記事ではお互いの気持ちを大切にしながらセクハラをやめてもらう方法を紹介します。誰でも無理なく実践できる方法ばかりなのでぜひ試してみてください。

セクハラの基本:具体的な行為の種類

セクハラとは相手が不快に感じる性的な言動のことです。「これはセクハラかもしれない」と感じたときは一度立ち止まって考えることが大切。具体的にどのような言動がセクハラに該当するのか見ていきましょう。
セクハラは言葉による行為だけでなく無言の行動でも該当することを覚えておいてくださいね。
セクハラだと感じたらやること

「セクハラかもしれない」と感じたら…まず落ち着いて状況を整理しましょう。「大げさかな」と思うかもしれませんがセクハラは小さな積み重ねで心身が破壊されます。
- 記録を残す
いつ・どこで・誰が・何をしたのか記録 - 信頼できる人に相談する
ひとりで悩まない - 公式な報告を検討する
上司や人事へ報告を検討 - 自分の感情を大切にする
精神的な影響を軽視しない
【状況別】セクハラをやめさせる具体的なフレーズ集

上司を取引先に置き換えてもOK。使えそうなフレーズがあれば試してみてください!
例1:服装・メイクについて
上司:「今日はいつもと違うね。帰りはデートかな?」
あなた:「申し訳ありませんがそのような質問は控えていただけますでしょうか。」
例2:外見について
上司:「〇〇さん、最近痩せた?ダイエットしてるの?」
あなた:「外見のことを言われると不快です。そういった発言は控えてください。」
例3:恋愛について
上司:「〇〇さんは昔どんな人と付き合ってたの?」
あなた:「すみません…個人的な話は控えさせていただきます。仕事の話でしたらいつでも伺います。」
例4:身体接触
上司:「よく頑張ったね」と言いながら肩や頭をポンと触れる
あなた:大げさに嫌な反応を示す
例5:飲みに誘われる
上司:「〇〇さん、今度二人で飲みに行かない?」
あなた:「申し訳ありませんが個人的な飲み会はお断りさせていただきます。」
例6:繰り返しセクハラを受けている場合
状況:上司から繰り返しセクハラを受けている
あなた:「〇〇さん、これはセクハラ行為です。もし今後も続くようでしたら外部の相談窓口に報告させていただきます。」(あえて外部と伝える)
セクハラをやめさせる伝え方のポイント

セクハラをやめさせるには言葉選びだけでなく伝え方も重要です。相手にしっかりと伝わるよう次のポイントを意識しながら話してみてください。
毅然とした態度で伝える: 相手の不快な行動を止めるにははっきりと伝えることが大切。「そういった発言は控えてください」など具体的な言葉で伝えると効果的。
冷静に伝える: 冷静に落ち着いて話す。「申し訳ありませんがその発言は不快です」など簡潔に伝えましょう。
感情を伝える: 「そのような発言は冗談のつもりかもしれませんが私は不快に感じます」と相手の意図を理解しながら自分の気持ちを伝えましょう。感情を直接伝えることで相手の行動を見直すきっかけになります。
無反応で距離をとる: 相手のセクハラ言動を完全無視。興味がないことを示す。
他の人に介入してもらう: 信頼できる同僚や先輩に相談。間接的に伝えてもらうことで心理的な負担を減らす。
セクハラ「かわし方」のテクニック

「やめて」と直接言うのは勇気がいりますよね。そんなときは「かわす」テクニックを使うのも効果的。実際に役立った方法を紹介します。
相手の言葉をそのまま繰り返す「オウム返し」
相手の不適切な言動に対して「それは適切な発言だと思いますか?」のように質問を投げかけることで相手に自分の言動を振り返ってもらうことができます。
質問を質問で返すオウム返し!
次のような「オウム返し」を試してみてください
「最近、彼氏とデートしてるの?」と聞かれたら
真顔で「え?彼氏?デート?」とオウム返しする。
「彼氏できた?」と言われたら
「え?彼氏?」と返す。
「ひとりで寂しくない?結婚しないの?」には
「ひとり?寂しい?結婚?」とそのまま繰り返す。

相手の目を見て落ち着いた声で相手の言葉をそのまま繰り返してみましょう。このシンプルな方法で相手は自分の質問が適切ではないことに気づきやすくなります。
相手との関係を壊さずに「プライベートな質問は控えてほしい」というメッセージを伝えましょう。
セクハラ抑止効果を高める方法
聞こえなかったふりをして「申し訳ありませんがもう一度よろしいですか?」と丁寧に聞き直す。相手に自分の発言を振り返る機会を与えることができます。それでもまだ自覚がないようであれば…
「今のセクハラっぽいですよね~?聞かなかったことにしておきます。大丈夫です…録音とかしてないですから」と穏やかな笑顔で対応。録音をチラつかせると効果絶大です!
このように相手の尊厳を傷つけることなく、かつ凛とした態度で挑みましょう。
職場で多いセクハラ事例から学ぶ

仕事に関連した形で行われるセクハラの事例を紹介します。
このように上司が立場を利用して部下に対してセクハラ行為を行なっていました。被害者が会話を録音していたおかげで証拠が残りその上司は会社から懲戒解雇処分。
自分の身を守るための対策を考えておく必要がありますね。
管理職の方で部下からセクハラ相談されたときに役立つ記事はこちらをご覧ください。
さいごに

セクハラへの対処法は相手との関係性によって異なります。絶対的な正解はありませんが状況に合わせて試してみてください。
多くの人は職場の人間関係を大切にしたいためセクハラを受けても黙ってしまいます。確かに何も言わなければ表面的には平和な関係が保てるかもしれません。でも嫌な思いを我慢し続けることは自分の心を苦しめることに。
自分を守るために声を上げることは大切。これは相手と争うためではありません。みんなが気持ちよく働ける職場づくりの第一歩にもなります!