会社で楽しみなランチタイム。
お気に入りのお弁当箱だと、さらに気分が上がりますよね。
なかでも曲げわっぱ弁当箱は人気ですが、いろんな種類が増えて…
「結局、どれを買ったらいいのかわからない」
「本物の曲げわっぱ弁当箱がほしい」
「本物とニセモノの見分ける方法を知りたい」
という悩みをもっている方へ曲げわっぱの本場、秋田出身のわたしから本物の曲げわっぱ弁当箱の選び方をお伝えします。
身内に曲げわっぱ職人もいるので、外に出ていない情報も盛り込みました。ぜひチェックしてみてください!
そもそも「曲げわっぱ」とは
「曲げわっぱ」は江戸時代から技法を受け継ぎ、スギやヒノキなどの薄板を曲げて作られる円筒形の木製の箱のことで桜皮で縫い止めして作ります。
杉は殺菌力に優れるうえ、通気性もよく食物を保存するのに適しています。
日本で伝統工芸品として指定されているのは秋田の大館産のみ!
伝統工芸士による曲げわっぱの作り方が約3分で紹介されています
本物の曲げわっぱ弁当箱の購入先で悩んでいる方はこちらの記事をご覧ください
本物の曲げわっぱの特徴
曲げわっぱ弁当箱はなぜ高価なものが多いの?と思っている方へ、その理由を説明します。
秋田県大館市で作られる曲げわっぱは、日本有数の銘木(めいぼく)として知られる秋田杉を使用しています。
本物の曲げわっぱの特徴は
なかでも秋田杉は、木目、軽さ、弾力性、心地よい香りで曲げわっぱに最適!
木材と塗装の種類で価格が違うのね。直接、食品を入れるから材木の「銘木(めいぼく)」を詳しく教えて。日本を代表する木材は?
銘木(めいぼく)って聞き慣れない言葉だよね。日本を代表する銘木(めいぼく)も説明するよ
曲げわっぱに使用されている銘木(めいぼく)とは
銘木(めいぼく)とは
色や形状、材質が優れ独特な趣をもっている。
銘木(めいぼく)と普通の木材の違い
銘木は普通の木材に比べて数が少なく希少価値が高い。そのため「値段が高めに設定されている」と思われがちですが樹齢ごとに流通数が異なるため、中には安価で取引されるケースもあります。
銘木(めいぼく)は形状、材質などが優れ独特な風合いを持つ希少価値の高い銘木で、主に一枚板のテーブルや壁・天井に使われます。特に「日本三大銘木」が人気で、手に入りにくいとも言われています。
日本を代表する銘目(めいもく)は、ヒノキ、青森ヒバ、秋田杉だよ
木曽檜(ヒノキ)
ヒノキは長野県や岐阜県を主な産地で耐久性・抗菌性が高く法隆寺五重塔などの歴史的建造物に使用されています。また、独特で芳醇な香りと耐水性から浴槽や水回り、玄関などの床材としても一般的です。
青森ヒバ
木目模様が繊細で、耐水性・耐食性に優れ、抗菌・防虫効果もあるため木造建築物の構造躯体に使われる生命力の強い品種があります。
秋田杉
木材の均等な木目と希少価値が高く、天然林で産出されたものは高値で取引される「ブランド木材」として認知されています。
曲げわっぱ弁当箱の本物の材木は秋田杉
かつての大館曲げわっぱは「天然秋田杉」日本三大美林のひとつの天然秋田杉(樹齢約200~250年)を使用。樹齢200〜250年の年輪幅が細かく光沢が特徴。
でも、平成25年に資源確保の面から「天然秋田杉」の伐採が禁止になり「秋田杉」と併用となります。
秋田杉は樹齢100年前後で年輪幅が若干広く「天然秋田杉」に比べて赤みがかった美しい色合いをしています。
均一な木目、軽さ、弾力性、心地よい香りはどちらも同じで木目、軽さ、弾力性、心地よい香りはまげわっぱに最適な材であることに変わりはありません。
天然秋田杉の特徴
年輪が揃っていて木目が細かく、美しく、香りが良い上に、伸び縮みが少ないため狂いが生じにくいなど、優れた特性を持っている。その特徴を活かした秋田杉桶樽、大館曲げわっばは、共に国指定伝統的工芸品に指定されている。
引用元 あきた森づくり活動サポートセンター
実際の曲げわっぱで「年輪」を比較した画像がこちら
左:若い秋田杉(樹齢100年前後)
右:天然秋田杉(樹齢約200~250年)
右の「天然秋田杉は年輪幅が細かく光沢が特徴。見た目も高級感あるね
塗装の種類は3種類(塗装なし・漆塗り・ウレタン樹脂塗装)
見た目や価格で選びがちですが、じつは塗装の種類で機能性やお手入れ方法、耐久性が変わってきます。
塗装は3種類。それぞれの特徴を見ていきましょう。
白木
白木は何も塗っていない素材そのものの風合いを活かした種類です。
曲げわっぱの特徴を一番感じることができるのが無塗装である白木。木の本来の香りや特徴である調湿機能、木目の美しさなどを重視したい人におすすめ。
漆塗り
加工した曲げわっぱに漆塗りした種類。独特の光沢感を楽しむことができます。
白木と同じで漆にも殺菌効果があり衛生面でも安心して使うことができ塗り直しも効くため、さらに長期的に使うことができます。
ウレタン塗装
ウレタン塗装は木地の表面を樹脂でコーティングしたもの。
手頃な価格で曲げわっぱのデザインを楽しみたいという人におすすめの素材。
最近では外側だけウレタン塗装を施したり、2段式の片方が白木で片方がウレタン塗装など良いとこどりした機能的な塗装もあるのでチェックしてみてください!
お手入れ方法
洗剤で洗ってから、しっかり乾かすことだけ意識すれば取り扱いは簡単です。
初めて使うとき
使い始めは、ぬるま湯に数回、湯通ししてから風通しのよいところで乾かす。匂いや汚れの浸透を防止する効果があります。
正しい使い方とお手入れ方法
おひつを除くすべての製品はウレタン塗装のため油ものや色素のあるものを入れても木地に色が移ることはありません。
使用後は中性洗剤とスポンジで水洗いをして汚れを落としてください。水洗いした後は水気をしっかりふき取って十分に乾かしてください。
情報元:大館工芸社
ニセモノの特徴
ニセモノの特徴を見ていきましょう。
曲げわっぱの価格は2000円台から高いものになれば1万円を超えますが、いちばんの違いは原料となる木材の産地と塗り方。
低価格商品は、外国産(木材・製造)が多いといわれています。低価格で質にこだわらず見た目やサイズがOKって方は満足できると思います。
海外の木を使いながら製造加工は日本という製品もあるので、こだわりがある方は購入の際、木材の原産地、製造元(国産)をよくチェックしてくださいね。
「大館曲げわっぱ」「秋田大館」と記載された商品は、大館産で間違いないと職人が言ってました。
「曲げわっぱ弁当箱」ライフを楽しんでいる人たち
どれも、おしゃれで美味しそう!作るほうも、食べるほうも、どちらもワクワクですね。わたしの曲げわっぱ弁当箱はこちら!
6年前に秋田市内の物産展で9000円で購入(大館産)
ポイントは桜柄!
ウレタン塗装ですが今でもフタを開けると、ほのかに杉の香りがして冷めたご飯も美味しくいただけます。手入れも楽でお気に入りです。
フリーランスで在宅ワークになった今も、お昼は曲げわっぱ弁当を楽しんでます。秋田杉の樹齢は若そう…と専門家っぽい感想が言えるようになりました^^
もっと個性的におしゃれなランチクロスで曲げわっぱ弁当箱を楽しみたい方はこちらの記事をご覧ください。
大館曲げわっぱの代表的な会社4社
通販サイトや物産展で「曲げわっぱ弁当箱」を購入するときの参考まで。
こちらの4社は本物で安心です。
さいごに
曲げわっぱ弁当箱の本物の選び方ということで大館曲げわっぱを中心に説明してきました。
価格やお手入れ方法などご自身のライフスタイルにに合った曲げわっぱに出会えるといいですね。
お弁当は楽しむことがいちばんですから!
木の年輪は全て違う柄になっているのでオンリーワンを見つけてください。