「会社を辞めたい」って思うことありますよね。日によって強くなったり弱くなったり。
「もう限界かも…」って感じても、なかなか一歩を踏み出せない方が多いと思います。
私もモヤモヤした気持ちを抱えながら過ごしていた時期がありました。
そこで今回は「会社を辞めたい」と感じる理由や背景を考えながら本当に退職を考えるべきケースについてお伝えしていきます。
退職や転職って人生の中でもすごく大切な決断ですよね。この記事が状況を冷静に見つめ直すきっかけになれば嬉しいです。

感情的な退職判断は避けましょう

心身ともに疲れている時は冷静な判断ができず、もう辞めるしかないと思い込んでしまいがち。
怒り、憎しみ、恨み、不安など負の感情のまま大事な判断をしないことをおすすめします。
急いで転職すると、せっかくブラック企業から抜け出せたのにまたブラックだったという結果になりかねません。
心身が回復するまで大きな決断はしないようにしましょう。
退職するか残るか見極めポイント6選

「職場の雰囲気が合わない」「仕事がつまらなくなってきた」「将来のキャリアに不安を感じる」そんな悩みを抱えている方が多いのではないでしょうか。
「会社を辞めようか…」と考えている方へ退職を決めるときの判断ポイントをお伝えします。
今のモヤモヤは「職場環境を変えることで解決するのか」自分に問いかけながら読み進めてみてくださいね。
人間関係の悩み
上司からのパワハラや同僚からのいじめなど悪質な行為が繰り返し行われている。
ここでいう人間関係とはパワハラやいじめ。耐えがたいほどの精神的苦痛、いじめのようなこと。
相性が合わなくて軽度のストレスを感じる場合、どこに行っても避けられませんのでもう少し様子をみましょう。
上司との関係性に悩んでいるという人は上司を変えたら解決するのか。
「個」か「組織」か「会社の体質」か明確にしましょう。
会社はホワイトなのに、 たまたま上司、部署がパワハラ気質の場合、別の部署への異動を希望するものひとつの方法。
💡「職場の人間関係でお悩みの方」はこちらの記事集をご覧ください。
人間関係の改善や円滑なコミュニケーションのためのヒント、具体的な対処法など参考になる情報が見つかるかもしれません。
労働環境が悪い
残業時間が多すぎて日々の業務で体力的にも精神的にも限界を感じている。
慢性的な疲労が蓄積している状態。有給休暇を取得して少しでも休養を取りたいと思っても職場では誰も有休を取得している様子がない。
自分の健康を守りながらどう仕事を続けていけばいいのか悩んでいる。
自分に原因がある場合は上司に現状や悩みを打ち明け仕事を効率的に進めるためのアドバイスや経験談をもらいましょう。
これは上司が部下の状況を正確に把握できるという点でも重要。ただやみくもに頑張り続けると心身の疲労で健康を損なうリスクがあります。
有給休暇が取りにくい場合、会社の体質なので個人の努力だけでは解決がむずかしいでしょう。
給料が低い
同業種や同年代の平均年収と比較して自分の給与が低いと感じることが主な原因として考えられます。
現在の業界全体が不振で会社に社員の給与を引き上げる余力があるかどうかも重要な判断材料に。
業界や会社の収益は個人のスキル以上に給与に大きな影響を与えます。
同じ業界への転職で収入が上がっても、それは一時的なケースがほとんど。
転職先の企業は通常、前職の年収にわずかな上乗せを提示するだけ。さらに入社2年目からは他の社員と同じ評価基準が適用されるため初年度の年収が継続される保証はありません。
もし年収が下がってしまえば、転職の目的が達成できなかったことになります。
収入面での不満から転職を考える場合は「より収益性の高い異業種への転身を覚悟できるか?」という問いを自分に投げかけてみましょう。
評価に不満
降格や長期的な給与の停滞はモチベーションを低下させ結果として退職を考えるようになる要因となります。
年功序列以外の理由で評価が低いと感じている場合どんなに成果を出しても年収は上がりにくいでしょう。
まずは自分のキャリアを見直し本来の実力が発揮できる職種や分野を冷静に検討することをおすすめ。
評価が低い状態が続くと仕事へのモチベーションを維持することはむずかしいですよね。
上司から評価の根拠を聞いても納得できない場合は転職を検討する時期かもしれません。
「年功序列」や「成果を横取りする上司」「アピールが上手な同僚」だけが昇給するような組織では自身の成長のために費やす時間がムダに。
自分の強みを活かせる環境で着実に年収を上げていくことを目指すことをおすすめします。

よくある管理職ポストが空かないため昇進させられないという裏事情もあるかもしれません。
仕事に「やりがい」を感じない
仕事にやりがいを感じられない場合、職場に行くこと自体が苦痛となり退職を考える人は少なくありません。
他にやりたい仕事が見つかったり現在の仕事が単調で退屈に感じたりすることが主な原因です。
まずは「仕事内容」が苦痛なのか「時間的な制約」が負担なのかを見極めることが重要です。
他にやりたいことがある場合、その目標が現在の仕事と大きく異なるのであれば社内異動や副業、他社での可能性を探ることをおすすめ。
ただし転職が必ずしもやりがいのある仕事につながるわけではありません。
現在、望む仕事ができていないからといって転職先で希望する仕事を任せてもらえる保証はありません。
まずは、やりたい仕事に取り組むためにどんなステップを踏めばいいのか。今の会社で、できることは本当にないのかをじっくり考えてみてください。
単に気分転換やリフレッシュが必要なだけかもしれません…

じつは時間に拘束される労働がイヤになっているだけかも
会社の将来が不安
会社や業界の将来に不安を感じると安心して働くことができませんよね。
会社の業績悪化や従業員の大量退職を目にすると自分も退職すべきか迷います。
事業縮小による「人員整理」の対象になるかもしれないという不安を抱えながら働く日々は精神的に負担。
まずは会社の現状と将来性を正しく把握することが大切。
経営方針の資料や自社サイトで公開されている経営関連の資料などに目を通しておくことをおすすめ。
「会社が危ない」といったウワサ話に惑わされないことが大切です。完全に安定している企業は存在しないですからね。
「退職判断」その前に

退職を考えるときって今の状況や将来の夢をじっくり考える必要があります。
これは一時的な気持ちの問題じゃなくてキャリアの大きな分岐点になる可能性があるんです。
だからこそ冷静に考えて自分の気持ちとしっかり向き合うことが大切。
「今の職場の環境はどうか」「スキルを伸ばせているか」「将来どんなキャリアを描けるのか」
こういったことを全部考えながら判断することをおすすめします。
具体的に次のような状況が退職を考えるきっかけになることが多いんです。
「最近…仕事へのモチベーションが上がらない」そんな気持ちを抱えているならそれは「静かな退職」と呼ばれる状態の可能性も。こちらの記事で詳しく解説しています。
退職理由と転職理由の違い

退職理由は現在の会社での仕事内容や職場環境、人間関係などに対する不満やストレスが主な原因となることが一般的です。
多くの場合、日々の業務で感じる課題や問題点が蓄積され最終的に退職を考えるきっかけに。
一方で転職理由は自身のキャリアアップや専門性の向上、より充実した働き方の実現を目指して新たな環境にチャレンジすることを意味します。
採用面接官として長年の経験を持つ私は応募者に必ず「転職を通じて具体的に何を変えたいと考えていますか?」という質問をしていました。
この質問により応募者が単なる現状からの逃避ではなく明確な目的を持って転職を考えているかどうかを見極めることができるからです。
失敗しないための相談相手の選び方

人事部の親しい担当者に転職の相談をするのは危険。人事部は会社運営の観点から、あなたの転職検討の情報を部門内で共有する可能性が高いためです。
会社にとって「人員計画」を立てる上で誰が退職を考えているかという情報は非常に重要だからです。
同僚など社内の人への相談も要注意。たとえ悪意がなくても引き留めようとして上司に相談し結果的に人事部に情報が漏れてしまうことも考えられます。
転職の相談をするなら社外の転職経験のある人が最適です。転職経験のない人は転職自体に否定的な見方をしがちだから。
会社に残るならキャリアアップ戦略!

「もう少し今の会社で頑張ってみよう」と前向きな決意をしても職場での些細な出来事をきっかけに再び「辞めたい…」と思うことは珍しくありません。
このような揺れ動く気持ちは自然な感情で、むしろ自分の置かれている状況を真剣に考えているからこそ生まれる反応。
部署異動で解決できることも
仕事を辞めたいと思ったときは必ずしも会社を退職する必要はなく部署の異動だけで状況が大きく改善されることが多くあります。
職場環境の変化が新たな視点や意欲をもたらすきっかけに。
まずは「部署異動」の相談を検討してみましょう。新しいスキルを習得できる可能性があり異なるチームのメンバーや上司と働くことで悩みが解決するかもしれません。
とくに現在の部署での課題が特定の業務や人間関係が原因の場合、異動により状況が大きく改善される可能性が高いです。
知っておきたい「自分の強み」と「市場価値」

企業の業績って本当に目まぐるしく変化していて多くの業界で先を読むのが難しい状況が続いてますよね。
こんな時代だからこそ30代以上の方はいつ転職してもいいように自分の市場価値を把握しておくことをおすすめします。
年齢を重ねるにつれて転職市場での競争も厳しくなっていきます。
転職を考えているかどうかに関係なく「自分のスキルや能力は他社でも通用するのかな?」「これから何を学んでいけばいいのかな?」というのを理解しておくことが将来のキャリアを考える上でとても重要なヒントに。
これは転職のためだけではありません。自分の価値を定期的にチェックし必要なスキルを身につけていけばどんな変化にも対応できる自分の「強み」が作れます。
企業共通「求める人材像」

前職の人事部にいたとき企業の人事担当者との交流が頻繁にありました。
その中で各企業が共通して「求める人材の特徴」について話題になりましたのでシェアさせていただきますね!
企業が求めている人材ってどんな人だと思いますか?
専門的なスキルや知識はもちろん大切なんですがそれ以上に重要なのが「柔軟な考え方とチームで働く力」なんです。
とくに人間性については、どんなに優秀な人でも周りの人と上手く協力できなかったり誠実さや前向きな姿勢が欠けていたりすると、なかなか組織で活躍するのはむずかしい。
だから多くの企業では採用するときに一番重視するのが「人となり」なんです。
さいごに

会社を辞めたいという気持ちを抱えながら日々を過ごすのは、本当に辛いものですよね。
まずは自身の「会社を辞めたい」という気持ちとじっくり向き合ってみてください。
そしてこの記事で紹介した退職するか残るか見極めポイント6選を参考に、これからの行動を冷静に見極めてくださいね。
この記事が心の重荷を少しでも軽くし前向きな一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。